長崎のABC不動産のホンダです。
今日も本を紹介します。
『「値引きして売れるなら捨てるよりマシ」は本当か?
将来どちらのほうが儲かるかで考える損得学』
著者:古谷 文太
評価★★★★★(満点)
素直におもしろかったです。
様々な事案について意思決定を行うプロセスを
会計学の観点から解説されています。
中身は小説仕立てになっていて、とても読みやすいです。
たまに、難しい学問を小説やマンガにして、
読みやすくした本を見かけますが、
専門用語が出過ぎていて、結局よく分からなかったり、
ストーリーに無理があって、おもしろくなかったりします。
この本の優れているところは、
専門用語を多用し過ぎず、ストーリーも楽しく読めるところです。
プロフィールによると、著者は米国公認会計士なのに、
どうして、こんな読みやすくて、
楽しい小説が書けるのか不思議に思えるくらいです。
すごい。
肝心の内容はと言えば、
アパレルメーカーの経営企画室に配属された
主人公の山口くんが社内の様々な問題について、
各部署から出た異なる意見をどうとりまとめるか、
そして、正しい経営判断ができるのか、
そんな物語が全4話。
山口くんが経営企画室の上司である正田室長から教わった
考え方の基本は次のとおりです。
1.会社としていちばん儲かるためにはどうすればよいのか。
2.みんなが話していたことは事実に基づいているか。
3.われわれがいま決めなければならないことは何なのか。
こうやって見ると、3つとも当たり前のことを言っているようですが、
会議がこれらの基本を見失って違う方向に進んでしまうなんてことは
よくあることだと思います。
本書は損得を基本に判断していますが、
実際の現場には、「儲け」以外にも、
意思決定に影響を及ぼす様々な要因があると思います。
経営理念や経営方針はもちろん、
お客様との関係、会社の体力や人材の有無などなど。
しかし、単に損得で判断する場面において、
今まで本書のようには考えていなかったかもしれません。
これからは、「将来の儲け」に焦点を合わせ、
過去にすでに使ってしまったお金は、
勘案材料に入れないように気をつけようと思いました。
ちなみに主人公の山口くんは、28歳という設定です。
大小を問わず、日常において意思決定をしなければならない立場にある、
20代~30代の若きリーダーの方々にオススメの本です。
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