業界のセオリー

  • 2010.08.07
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長崎のABC不動産のホンダです。

今日は本を紹介します。

「業界のセオリー ビジネス界に脈々と伝わる先人の知恵

著者:鹿島 宏

評価★★★☆☆

著者の「鹿島 宏」とは、一見、人名に見えますが、

ベテランライターとエディターの二人のユニット名らしいです。

この本は二人の長年の取材で得た、

様々な業界のセオリーをまとめたものです。

厳選されているそうですが、それでも200のセオリーが掲載されています。

この中で、私が個人的に参考になったセオリーは、次のようなものです。

◆映画業界のセオリー

「要約できない脚本にヒットなし」

短い言葉で魅力を説明できる、

強いコンセプトを持っているものがヒットするということらしいです。

私も短い言葉で自社の特長を説明できないといけないと思っています。

◆製造業のセオリー

「汚い工場から名品は生まれない」

◆占い業界のセオリー

「部屋が汚いと運気が下がる」

二つの似通ったセオリーです。

先日、当社では「納涼」をテーマにした店内装飾コンテストを行いましたが、

コンテストをやると、結局、店内美化にもなって、

それが運気を呼ぶ感じもしました。

これからもずっと続けていきたいです。

◆出版業界のセオリー

「急な仕事ほど、忙しい人に頼め」

忙しい人は時間の使い方が上手なので、

急な仕事でも納期に間に合わせてくれるそうです。

私もそう思います。

◆プリンター業界のセオリー

「プリンターはインクで儲けろ」

本体価格を抑えて、インクで利益を上げるという意味ですが、

かつて高額な費用をかけて世界に通用するカメラを生み出したのに、

儲けたのは外国のフィルムメーカーだったという、

過去の教訓から学んでいるそうです。

カメラとプリンター・・・キャノンのことでしょうか。

何かビジネスのヒントになるセオリーだと思いました。

◆人材業界のセオリー

「適職は自分ではわからない」

いろいろな業界のトップに取材すると、

「今の仕事をするとは夢にも思わなかった」

「向いていると思ったことはない」

と返ってくるそうです。

確かに「私には今の仕事は向いていないと思う」と言う人ほど、

成果を上げている人が多いように感じます。

逆に、思いこみの食わず嫌いで天職を逃しているケースもあると思います。

◆花柳界のセオリー

「お座敷では毎日の行いが出る」

◆ホステスのセオリー

「服にかけた金は、あとから返ってくる」

プロフェッショナルな二つのセオリーです。

一流の芸者さんは、毎日、数紙の新聞やビジネス誌に目を通し、

一流の人を楽しませる会話のネタ作りをしているそうです。

また、安物のドレスを着ているホステスには、

ビールしか飲まない客ばかりつくそうです。

だから、一流のホステスはドレスに金をかけるというセオリーです。

どうでしょうか。

仕事に役立ちそうなセオリーが満載です。

仕事に関係なく、雑学的な感覚で読むのも楽しいです。

そして最後に、私がいつも気になっていた謎が解けたセオリーはこちら。

◆映画業界のセオリー

「ストーリーは客に決めさせろ」

ハリウッドでは映画の結末を2種類作っておいて、

試写会後のアンケートでどちらかを選択するという手法が

多く採用されているそうです。

DVDのボーナストラックに「もうひとつの結末」が入っているのは、

そのためだとか。

いつも、どうして二通りの結末を撮っているのか、

不思議に思っていたんですよね。

しかし、ということは、

映画ではありませんが、

私が好きな「24」シリーズで、

シーズンⅠの結末も二通りありました。

ジャックの奥さん、テリーが助かる結末と、死んでしまう結末。

実際に採用されたのは、死んでしまう結末でした。

これも客が決めたストーリーだったのでしょうか。

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