長崎のＡＢＣ不動産のホンダです。
今日も本を紹介します。
「勝てば官軍」
著者：藤田 田
評価★★★★★（満点）
日本マクドナルド、日本トイザらスの創業者、
藤田田（デン）さんが生前に書かれた本で、
1996年、今から14年前に出版されたものです。
タイトルも過激ですが、内容も結構過激な表現が多いです。
藤田さんと言えば、東大在学中に輸入商社「藤田商店」を立ち上げ、
最終的には、
マクドナルドとトイザらスという事業を輸入して大成功したことで有名です。
デフレ経済が長期化すると予測し、
超低価格のハンバーガーを日本中に広めた偉大な事業家です。
そんな「藤田」ブランドの本だからこそ、
食いつくように読みましたが、これがもし、他の人が書いた本ならば、
相当、反感を買っていたのではないかと思うくらい表現が過激です（笑）
私はこれまで、最新刊にこだわって本を読んでいましたが、
偉大な人が書いた本は何年経っても良いものだと思いました。
小泉元総理のことが、小泉議員と書かれていたり、
「昨年、ウインドウズ95が発売された」とか、
古さを感じる部分はありますが、それはそれでおもしろいです。
ウインドウズ95が発売された時は、
それが何なのか分からずに、パソコンを持ってもいないのに、
ウインドウズを買えば、何かができると勘違いしていた人もいたそうです（笑）
この本でびっくりしたのは、
藤田社長の元に、九州から16歳の少年が訪ねてきて、
アメリカに行こうと思うが、何を勉強したら良いか尋ねられたという話。
藤田社長はアメリカに行くなら、間違いなくコンピュータが良い、
コンピュータだけを学んできなさいと答えたそうです。
その少年の名前は、孫正義と言ったそうです。
すごいですよね。
ソフトバンクの孫社長が、
藤田さんを尊敬しているという話は聞いたことがありましたけど、
まさか、こんな出会いだったとは知りませんでした。
ネクタイを売る魔法の言葉の話もおもしろいです。
ネクタイ売り場のベテランの方に、
何と言えばネクタイが売れるか聞いてみたそうです。
その人はネクタイを手に取ったお客様にたった一言、こう言うそうです。
「上品ですね」
ネクタイはプレゼントに買われることが多く、
人は上品なものをプレゼントしたいと思っているからなんだそうです。
もし、自分が使うために買うのだとしても、
上品だと言われれば、やはり悪い気はしません。
全体的には、ビジネスのコツを
アメリカを中心としたグローバルな視点から述べられています。
当時マックの社長だったと言っても、
マックのことばかり書かれている本ではなく、
むしろマックやトイザらスの登場は少ないかもしれません。
すべてのビジネスパーソンに本当に必要なスキルやものの考え方、
特に長期的にビジネスに取り組む大切さなどを教えてくれる、
そんな本です。
中でも、私にとって、一番心に響いたフレーズがこちら。
「ビジネスに満塁ホームランはない」
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