長崎のABC不動産のホンダです。
今日は本を紹介します。
「安売りしない会社はどこで努力しているか?」
著者:村尾 隆介
評価★★★★☆
小さな会社は、
資本力にモノをいわせて安売りで客を引き寄せる大企業に対し、
同じ戦略で価格競争をやっても勝てません。
それは分かっているのですが、
いざ現実はというと、
モノの相場価格はとても気になるところです。
そして、その相場に合わせて、どんどん値下げが行われます。
やらなければ、取り残されてしまうという恐怖感があるからです。
本書は、「価格を下げないで、価値を上げる」ことを提唱しています。
ちょっと高くても買っていただける工夫をすることが大事であって、
安易に値下げによって集客してはならないと書かれています。
その理由として、値下げすると・・・
売上は出ても利益が出ない、
理不尽なクレームが増えて、その対応に疲弊する、
価格だけを見ているお客様は、また価格で去っていく、
アイデアのない会社になる、
などのほか、10項目ほど挙げられていました。
どうして私たちの会社が存在しているのか、
自分たちが他社といかに違うのか、
そこを深く考えることが重要なのです。
例え話として、
とても分かりやすいことが載っていたので紹介します。
「世の中がもし、まだ物々交換の世界だったら」
物を交換するにあたって、
どちらかが釣り合わないと思ったら、
おまけを付けたり、量を調節するなどして、
交換を成立させることになります。
山に住んでいる人の「山の幸」と、
海に住んでいる人の「海の幸」とは、
お互いのモノ珍しさや必要性から、
割と成立しやすいと思われます。
しかし、山からも海からも大勢の人がやってきたら、
どの人と交換して良いか分からなくなります。
そこで、
物の量を増やしてアピールする人、
量ではなくて、交換交渉の話術に磨きをかけてくる人、
物に装飾をつけて、魅力的にディスプレイする人、
あるいは、
品質が良いものしか取り扱わないことを約束して、
その商品には印を付けておくというやり方をする人。
そんな人がどんどん増えていきます。
ただ黙っているだけでは、何も交換できないからです。
これ、今の世の中と同じですね。
最初の「物の量を増やす人」は値引きをする人、
最後の「品質が良いものに印を付ける人」は、
ブランド品を売る人のことです。
この例えは、すごく分かりやすかったです。
物を増やす方法の人は、
きっとその後もずっと増やし続けなければならなくなり、
最終的には、大量の物を持ってきても、
相手からは、わずかな量の物しかもらえなくなりそうです。
そんなの疲れちゃいますね。
この本の最後で、
著者は、こうまとめています。
『どういうときに人が喜ぶか。
それは、自分の価値が上がったとき、ではないか。
安売りしない会社は結局のところ、
「お客様の価値を上げている」という気がする。』
やっぱり、どんな本を読んでも、
締めくくりは、必ず「お客様が喜ぶことを考える」です。
どうやら、これに尽きるようです。
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