長崎のABC不動産のホンダです。
今日は本を紹介します。
「商売心得帖」
著者:松下 幸之助
評価★★★★☆
朝に発意、昼は実行、そして夕べの反省。
同様に毎月、毎年の初めに発意、終わりは反省。
そして、5年経ったら、その5年分を反省する。
これは、まえがきに書かれていた一文です。
今、ちょうど社内で朝礼や終礼、日報のあり方やり方について、
店長たちと話していたところです。
普段なら、サッと読み流してしまいそうなくらい
当たり前とも思える内容ですが、
今はとても深い言葉に感じます。
この本に書かれていた商売の心得をいくつか紹介します。
他のお店がやっているからといって、
自分のところも同じ景品をつけなければならないと考えるならば、
それは決して好ましいことではない。
価格というものは、サービスとか配達とかいろいろな便宜だとか、
そういうものを総合した価値判断によって決めるべきで、
よそがいくらだからうちはいくらというようなことで本当の商売はできない。
適当にかけひきをして値段をまけるというのではなく、
最初から十分勉強した適正な値段をつけて、
それは値切られてもまけない、逆にお客さんを説得し、
納得していただくようなことでなければいけない。
お金はとても大事に扱うが、これが商品だと粗雑に扱われる。
そういう扱い方をする傾向の強いお店は発展していない。
真の商売をするためには、
自分が「これはお客さんのためになる商品だ」という
確固とした信念をもって訴えていかなければならない。
自分の店は、自分の商売のためであると同時に、
自分の街の一部を成すものである。
だから、自分の店舗のあり方は、
その街の美醜にも大きな影響を与える。
「利は元なり」。
最後の「利は元なり」とは、仕入れが大事という意味です。
不動産業においても、本当に「利は元なり」だと、つくづく思います。
この本にお得感を感じたのは、
人材教育に関することまで書いてあったことです。
何から何まで恐れ入りますと言いたくなりました。
『名刀は、名工といわれる人が何度も繰り返して鋼を打ってこそできる。
ふところに鋼を入れてあたためていたのではなまった刀ができてしまう』
これは、その人材教育について、書かれていた一文で、
本当に人を育てようと思えば、「打つ」ことが大事だということです。
何もさせないで大事に大事に育てようとすると、
「なまくら」になってしまいますよという内容です。
これは社内でもよく議論されます。
新人だから、ここまでしかできないだろう、
あるいは、ここまでにしないとつぶれてしまう。
問題が起こったら、上司や先輩が先頭に立ってフォローする。
ある意味、間違いではないかもしれません。
でも、こうやって、ある程度のラインで
上司が切ってしまおうとする傾向は、
聞えは非常に良いのですが、私はこのやり方を好みません。
何でもやらせてみることが大切だと思っています。
本来、自分より仕事ができる人なのに、
自分に経験があるだけに、
部下や後輩は自分より仕事ができないと勘違いしてしまっています。
仕事を上司から「はい、ここまでよ」と、
切られてしまっている社員を見ていると、
本当にかわいそうだと感じるのです。
おそらく、上司も本人も誰も気づかないうちに
「なまくら」に育ってしまうでしょう。
そして、それが当社の新人レベルの基準となり、
その新人が中堅となり、幹部となったとき、
新たな新人に対して、同じような教育を行うでしょう。
果ては会社のレベルが完全に落ちてしまいます。
難しい仕事に取り組ませて、
あなたならできると励まし、
信じることが上司の役割だと思います。
やらせるだけやらせて、
ほったらかしというのもいけません。
そこに愛が必要です。
最後に、商売にホームランはなく、
日々の地道な努力を積み上げていくことしかないのだと思わせてくれる一文を。
『感謝の気持ちにあふれた「笑顔」の景品を日ごろからおつけしていれば、
あえてハワイ旅行(をプレゼント)というようなことをせずとも、
お客様はきっと満足してくださるのではないかと思う』
この本を読んだ翌日、
「ハワイ旅行が当たる!」というポスターを街で見かけました。
あまりにタイムリー過ぎて、ニヤっとしてしまいました。
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