長崎のABC不動産のホンダです。
お盆はいかがお過ごしでしたでしょうか?
当社は13~15日まで3日間お休みをいただき、
本日16日から通常通りの営業です。
今日は、連休中に本を一冊読んだので紹介します。
「ストーリーとしての競争戦略」
著者:楠木 建
評価★★★★★(満点)
昨年登場して、すでに有名な本ですが、
やっと読むことができました。
ポーターやドラッカーは、
とても勉強になるのですが、
正直なところ、そこで学んだことを実践でやるとなると、
私にはちょっと難しいです。
しかし、本書はとても分かりやすく、
現実的に自分の仕事の中に持ち込むことができそうです。
この本を読んで、以前読んだ、
「星野リゾートの教科書」を思い出しました。
本の中で、星野リゾートの星野社長は、
「つまみ食い」はダメだと言っていました。
本を教科書にするなら、
全部そのとおりにしないといけない、
良さそうな事例をあちらこちらから集めてきて、
まとまりなくやってはいけないという意味です。
本書では、スターバックスやガリバーなどの
成功事例を紹介していますが、
やっていることのすべてに
繋がりがあることが分かります。
本当のところ、誰に何を売っているのか、
その誰かは、なぜ喜ぶのか、
そういうことが核となり、
あらゆる手段がそこに繋がっているので、
部分的に、あるいは表面的なものだけを追いかけても
うまくいかないようです。
私が本書で最もおもしろかったのは、
ピレネー山脈で遭難した登山隊の話でした。
登山隊が雪崩に遭い、
主な装備や食糧をすべて失ってしまいます。
ところがある人のポケットから一枚の地図が出てきます。
登山隊は、これを見ているうちに、だんだん元気が出てきました。
周囲の地形や太陽の向きなどから現在地を予測し、
下山ルートを考え、生還する希望が湧いてきたからです。
そして、この地図の上につけた道筋を信じて、
それを頼りに困難を乗り越え、
奇跡的に下山することができたのです。
しかし、この話には、ものすごいオチがあります。
実はこの地図、ピレネーの地図ではなく、
アルプスの地図だったのです。
本書では、この話をたとえとして、
ストーリーとしての競争戦略をこう書いています。
「この話は、ストーリーとしての競争戦略の本質を物語っている。
戦略ストーリーというのは、
きわめて主体的な意思を問うものだということ。
戦略ストーリーは、不確実な将来に向けて、
自分たちがこの道筋で進んで行こうという明確な意思であり、
将来はこうなるだろうという将来予測ではない」
つまり、地図は違う場所のものだったので、
それを頼りに下山ルートを考えることは、
まったく意味のないものでしたが、
自分たちがこのルートを行くのだという明確な意思と、
その意思を登山隊全員で共有したことが重要だったのです。
そして、本書の最後には、
「戦略ストーリーは、
世のため人のため、自分以外の誰かのためになる、
少なくとも自分たちがそう信じられるものでないと長続きしない」
と書かれていました。
確かに、自分のためにやったときの喜びよりも、
人に喜ばれたときの喜びのほうが大きいです。
もう何度も同じようなことを本で学んできましたが、
腹にストンと落ちるというのでしょうか、
いろんなことが初めて理解できた気がします。
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