旅先で考えたマーケティング

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長崎のABC不動産のホンダです。

先日、富士山&鎌倉に行ったときの話です。

駅のホームでのどが乾いて、

何か飲み物を買おうと思いました。

ホームの売店に行くと、

前の女性が水を買っていました。

売店の店員さんから、

「大きいのと小さいのがありますけど?」と聞かれ、

女性は小さいほうを買っていきました。

次に私が「ポカリスエットを」と注文すると、

また同じように、

「大きいのと小さいのがありますけど?」と聞かれ、

私も小さいほうを買いました。

私はポカリを一気飲みして、容器をすぐに捨てました。

見ると、偶然さっきの女性も容器を捨てていました。

私は、これが駅のホームのニーズなのだなと思いました。

とにかく暑かったので、今すぐ何か飲みたいのだけど、

荷物になるので、電車の車内には持込みたくない。

そこで、一気飲みできるサイズ。

ここで、ふと、この日の朝のことを思い出しました。

このときちょうど、台風が接近していて、

飛行機がちゃんと飛ぶか心配でした。

ANAのホームページ(携帯可)を見ると、

「運航状況」のところから、

「運航の見通し」を見ることができます。

このページでは、

飛ぶか飛ばないかではなくて、

今のところ、こうなる可能性があるということが書いてあります。

これもニーズに合った、

非常に良いサービスだと思います。

私は、結果ではなくて、

「今のところ、ざっくりどんな感じなのか」というのを

知りたかったからです。

飛ばない可能性があるのならば、

ゆっくり観光している場合ではなくて、

新幹線などの他の交通機関も一応調べておく必要がありますし、

最悪の場合、追加泊の準備も必要です。

(翌日は大事な面接。意地でも帰るつもりでしたけど)

欠航という結論が出てからでは遅いのです。

この情報によって、長崎行きの飛行機には、

「今のところ」影響しないことが分かりました。

もし、この情報がなかったなら、

安心して鎌倉観光を楽しむことはできなかったと思います。

私は、これらのニーズやウォンツを読み解くことによって、

優れたマーケティング発想ができるようになるのではないかと

思っているのですが、

これらのニーズは、リサーチによって発掘できるかというと、

そうでもないような気がしています。

9月9日の日経MJに、

マクドナルドの原田社長とユニクロの柳井社長の

豪華対談が載っていました。

その中で、原田社長は、

「リサーチすると、オーガニック、ダイエット、

ローカロリーなどのキーワードが並ぶが、

サラダを出しても売れず、

クォーターパウンダーを出すと、

若い人たちがダブルで食べている(笑)」と語っていました。

私もなんとなくですが、

そういうことをいつも思っていて、

真のニーズとリサーチの結果は、

あまり縁がないように感じているのです。

また、マーケティングは、

そこに理念や社会的意義が込められていないと、

取捨選択がうまくやれずに、余計なニーズに振り回されたり、

投機的な戦術ばかりに頼り、

なんでもかんでもという経営になりそうです。

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