「はやぶさ」式思考法

  • 2011.10.24
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長崎のABC不動産のホンダです。

映画「はやぶさ」を観て、

その繋がりで、こんな本を読みました。

『「はやぶさ」式思考法』

著者:川口 淳一郎

評価:★★★★☆


長崎のABC不動産の部長のブログ

著者の川口さんは、

はやぶさのプロジェクトマネージャーを務められた方です。

宇宙工学博士。

映画「はやぶさ」でいうと、

佐野史郎さん演じる川渕幸一のモデルとなった人です。

はやぶさは、惑星イトカワからのサンプルリターンを

昨年、見事に成功させました。

このイトカワの名前の元となった、

「日本の宇宙開発の父」と呼ばれる、

故糸川英夫氏の「失敗ではなく成果」という

名言が映画の中で出てきました。

思わずメモしときたくなるような言葉だったので、

よく覚えています。

失敗によって、

「その方法はダメだった」という成果が得られます。

本書にもそういうことが書かれてるのかと思いましたが、

結構、そうではなく、

税金を使って宇宙開発に取り組んでいるため、

失敗は基本的に許されない環境のようです。

そのため、確実な取り組みでないと、

そもそも許可を得られないのだそうです。

はやぶさのような、惑星に着地して、

サンプルを採取し、地球まで戻って来るという、

難しいミッションに取り組むのは、

どうも、すごく稀なことらしいのです。

さて、本書の内容ですが、

しょっぱなに書かれているのは、

加点法の推奨でした。

減点法は、普通のテストなんかと同じで、

100点を満点(天井が決まっている)とするタイプで、

つまるところ、失敗をカウントして、

90点とか、80点とか、減らしていくやり方。

それに対して、加点法は、

上限を定めずに、できた分だけ点数を加えていく方法で、

つまるところ、成功をカウントするやり方。

失敗がカウントされるなら、失敗を減らすように努めるし、
成功がカウントされるなら、成功を増大させようと努めるので、

後者のほうが、イノベーションに向いているというのです。

たとえば、フィギュアスケートなどは、加点法なので、
選手は高得点である難易度の高い技に挑戦しようとする。
そういう姿勢が大事なのだといいます。

また、「基本的に禁止」という許認可制を見直して、
「基本は自由」という発想に切り替えたほうが、
これもまた、独創的な発想や

イノベーションの土壌として適していると書かれていました。

私の環境では、あまり規制されている印象は受けないのですが、

それは、もしかしたら、そんな規制の中に長く居過ぎて、

気付かないだけかもしれません。

もっと、枠を超えた、そんな自由な発想が私にできれば、

少し窮屈に感じる部分も出てくるのかもしれません。

確かに、会社のルールでは、「基本的に自由」より、

「基本的に禁止」という項目のほうが多いです。

「はやぶさ」式思考法は、とにかくシンプルです。

たとえば、本書に書いてある、「最適化の極意」。

「どっちにするか迷うくらいなら、どっちでもいいんだ」

時間は、私たちが完璧を期すのを待ってはくれない。
その間にも、どんどん流れていくのです。

たとえば、道路を横断中に、車がこちらに向かってきた。
走り抜けるべきか? 引き返すべきか?

答えは、車に撥ねられなければ、どちらでもいいはず。

シンプルで分かり切ったことですが、

たぶん、細かいところでどっちにするか、

悩んで無駄に時間を使ってることって、

結構ありそうです。

そんな本書の中でも、特に共感した部分は、

重大な場面では、

意思、意図が先で、データは後。
意思を貫くための材料だけを集め、

走ってしまう。

というフレーズです。

私もそう思うからです。

ビジネスの世界でも、データは重要だけれど、

ここ一番、重要な局面での意思決定においては、

今見えているデータよりも、

意思や意図を貫くことのほうが重要だと思います。

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