長崎のABC不動産のホンダです。
今日は本を紹介します。
「スターバックス再生物語 つながりを育む経営」
著者:ハワード・シュルツ
満足度:★★★★☆
以前から読みたかった本だったので、読めて良かったです。
不況の影響で数年前に存亡の危機にさらされたスターバックスの復活劇です。
著者のハワード・シュルツさんは、スタバの創業者です。
不況とともに業績が落ちて行くまでは、
会長職に退いていたシュルツさんがCEOに復活し、
大企業病と化していたスターバックスに再び魂を吹き込む物語。
本文中に「わたしたちは人と人との絆をつくる企業である」と書いてあるとおり、
スタバは、単においしいコーヒーを提供するだけでなく、
カフェの雰囲気やバリスタとの会話を楽しむ、
劇場的な空間を創り出しています。
スタバが職場と自宅の間の第3の場所、
「サード・プレイス」を意識して作られていることは
とても有名です。
私もこの感覚が大好きで、すごく理解できます。
映画館に映画を観に行くのは、
単に作品を観に行ってるのではなく、
劇場そのものの雰囲気を楽しむためです。
私はそのためにレンタルDVDより高いお金を支払っています。
コーヒーもカフェ以外の場所ではほとんど飲みません。
こちらも同様に、コーヒーにお金を払っているのではなく、
カフェの雰囲気を楽しむために支払っています。
しかし、とはいっても、やはりコーヒーの味も大事で、
個人的にはこの味が他のカフェとの差別化になっています。
スタバはおいしい。
本書にシュルツさんが問題点として挙げられていたものを見ると、
スタバが何を大事にしているかよく分かります。
たとえば・・・
自動エスプレッソマシンによって、
サービスのスピードは上がったが、
ロマンティックで劇場的な要素を失った。
焙煎したてのコーヒーを袋詰めにすることに成功したが、
これによって、コーヒーの香りを失った。
サンドイッチはニーズを満たして利益をもたらしたが、
焦げたチーズの匂いが物語を台無しにした。
などなど。
シュルツさんは、本書でこう言っています。
真の競争力は企業文化と従うべき原則にある。
規律のない成長を戦略としてしまったために
道を見失ってしまったのだ。
本書に勇気と知恵をいただきました。
ちなみに、この本はスタバで読みました(笑)
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