社長のテスト

  • 2012.08.18
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長崎のABC不動産のホンダです。

今日は本を紹介します。

「社長のテスト」

著者:山崎将志

満足度:★★★★★(満点)

長崎のABC不動産の部長のブログ

著者は、ビジネスコンサルタントで、

ベストセラー「残念な人の思考法」を書いた人です。

この本、ビジネス小説となっていて、

正式なジャンルは「小説」になるみたいです。

ですが、私が購入した書店では、

ビジネス書コーナーに置いてありました。

似ている形態で大ヒットした「もしドラ」は、

ドラッカーの「マネジメント」をわかりやすく解説した本でした。

しかし、本書は誰に何を教えるための本なのか、

正直あまりハッキリしません。

帯にも「新感覚エンターテイメント」と書いてあり、

この、「新感覚」というのがとても怪しげ(笑)

経験上、「新感覚」はハズレが多いです。

それに、著者の代表作「残念な人の思考法」という本は、

タイトルは見たことありますが、

読んだことはなかったです。

私は、あまり前向きでないタイトルの本は、

手に取らないことが多いです。

しかし・・・

この本、おもしろい!

ここまでこきおろしておいてなんですが、

なんだかんだ言っても、

おもしろくて、どんどん読み進み、

すぐに読み終えてしまいました。

内容は、

パソコンのデータ復旧を手掛ける会社の社長、

そこで働く実質ナンバー2の幹部社員、

この事業を手に入れたいと目論む別会社の社長。

ある日、この会社の建物に車がつっこみ、火事になります。

顧客から預かっていたパソコンもすすまみれになり、

急遽、会議室を借りて、即席の事務所を作り、

顧客への対応に追われる日々。

そのとき、

社長は・・・

ナンバー2は・・・

別会社の社長は・・・

全5章構成になっていて、

そのうち最初の3章は、この3人がそれぞれ主人公となって、

それぞれの視点で、同じ時間に、何を思い、

何をやっていたかが描かれています。

「バンテージ・ポイント」という映画をご存じでしょうか?

テロ事件が発生し、その現場で起こった出来事が、

登場人物の視点で何度も再現されます。

そして、一人の視点ではハッキリしなかったことが、

複数人の視点で繰り返し再現することで、

それらがパズルのように組み合わさり、

事件の全貌が明らかになる、という映画でした。

これ、すごくおもしろい映画でした。

この映画も「新感覚ムービー」だったと思います(笑)

本書もそれに近い感覚で読むことができます。

ビジネス書感覚で読んでしまうと、

賛否両論もあるかもしれません。

もちろん、ビジネス的にも

参考になる立場の方もいると思います。

経営者の方とか、起業を考えている方とか。

しかし、私は普通に小説としてオススメしたいです。

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