長崎のABC不動産のホンダです。
今日は本を紹介します。
「『ぴあ』の時代」
著者:掛尾良夫
満足度:★★★★☆
昨年、休刊となった雑誌「ぴあ」。
雑誌が廃刊になるときは、「休刊」という言い方をします。
いつか復活するように聞こえますが、
私は復活した雑誌を見たことありません。
私にとって、「ぴあ」は知ったときはすでに大企業で、
コンサート情報やチケット入手は、
「ぴあ」で仕入れるのが当たり前。
私の時代では、
「ぴあ」はもうそこまで成長していました。
今でこそ、ローソンチケットやイープラス、
もちろん、ぴあもですが、
ネットでチケットを買いますよね。
しかし、昔は、商業施設の中にあるプレイガイドとか、
ぴあカウンターに行って買ってました。
それが当たり前でした。
本書は、そんな「ぴあ」の
創刊から昨年の休刊に至るまでの歴史を
読むことができます。
著者は、キネマ旬報映画総合研究所の
エグゼクティブディレクター。
ぴあの創業者・矢内さんらと同じ生まれ年の方です。
著者によると、この年代、特に1950年生まれというのが、
ミソらしいです。
学生運動が活発な時代だったようですが、
ちょうど矢内さんたちの年代は、
もうその熱も冷めてきていて、
新しいものが求められるようになった世代。
ぴあは、そんな絶妙なタイミングで創刊されたそうです。
創業者の矢内さんは映画が大好きで、
しかし、どこの劇場で今何が上映されているか、
それ以前に、劇場がどこにあるのか、
そんな情報がないことに不便を感じていたそうです。
そこで仲間たちと作ったのが、
そんな映画の情報が満載の「ぴあ」だったのです。
最初は矢内さんのお父さんが用意してくれた30万円を元に、
(当時の初任給相場は5万円!)1万冊作り、
自分たちで書店に置いてもらえるように営業に回り、
配本(書店に雑誌を納品する)も自分たちでやって、
実際、売れたのは2千冊。
8千冊もの在庫が残ったそうです。
最初から1万冊も作るところがまたすごいですけど。
印刷って数がモノをいうので、
千冊も1万冊もそうたいして費用変わらなかったのかもしれません。
もちろん、そんな状況では、
自分たちの給料は出ないので、
メンバー皆、アルバイトをしながらの創刊だったようです。
何か当時のすごいエネルギーが伝わってきて、
元気がもらえる本です。
そういえば、当社の社長は1953年生まれ。
社長、東京の大学卒だし、
これ読んだら懐かしいだろうなぁ。
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