百年法

  • 2012.11.02
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長崎のABC不動産のホンダです。

今日は本を紹介します。

「百年法 上・下」

著者:山田宗樹

満足度:★★★★☆

長崎のABC不動産の部長のブログ

原爆を落とされ敗戦した日本は、

アメリカの不老不死技術「HAVI」を導入。

これを受けたものは、その時点の肉体のまま、

永遠に生き続けることができます。

しかし、不老不死の人間が永遠に増え続けるというのは、

様々な問題を抱えます。人口爆発とか。

これを防ぐために、

定められた法律の名前が「百年法」です。

HAVIを受けた者は、

100年後に死ななければならないという法律。

これに従わない者は「拒否者」と呼ばれ、

警察に追われるようになります。

つかまったら、強制的に「処理」されてしまいます。

HAVIを受けるも受けないも本人の自由とされていますが、

100年後という現実味のなさから、

ほとんどの人が処置を受けています。

確かに、こういうのがあれば、私も受けるかもしれません。

ただし、たとえば20歳のときに処置を受けたら、

肉体はずっと20歳のままなので、

たとえ120歳であっても死ぬのは怖いかもしれません。

人間は肉体的に年を取りながら、

徐々に死を感じていくものだと思うからです。

ピンピンに元気だったら、

そんな覚悟はできないものと。

実年齢に関係なく、

見た目はすべての人が若いという世界は、

映画「TIME」を観たので、そのまま想像できました。

大統領だろうと、総理大臣だろうと、

政治家も警察官もみんな若々しい人々。

威厳を出すためにわざと処置を受けるタイミングを遅らせ、

顔に渋みを残す政治家もいるようです。

このへん、ちょっとリアル感があります。

読む前は、100年後の強制死の直前に、

人々のいろんなドラマがあるような、

そんな感動巨編だと思っていました。

そういうのがないこともないのですが、

ちょっと違っていました。

どちらかといえば、スリリングな話。

国の行く末を想う敏腕政治家、

百年法に反発して生き長らえようとする地下組織、

HAVIや百年法に異議を感じる若きリーダー、

自己の欲望に走る腐敗した官僚たち。

様々な登場人物たちが交差しながら、

百年法の意義が問われていきます。

なかなかのボリュームにも関わらず、

あっという間に読み終えてしまうほど、

おもしろいストーリーになっています。

著者は、映画化された「嫌われ松子の一生」で

有名な山田宗樹さんです。

オススメです。

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ホンダ

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