長崎のABC不動産のホンダです。
今日も本を紹介します。
「紙の月」
著者:角田光代
満足度:★★★☆☆
「八日目の蝉」の角田光代さんの小説。
今年3月に発売された本です。
主人公の梅澤梨花が勤め先の銀行から大金を横領し、
国外逃亡する物語。
本の説明には、
「果たして逃げ切れるか?」
というようなことが書いてあったので、
それがおもしろそうで購入したのですが、
内容はちょっと違っていました。
逃げ切れるか?
という物語ではなく、
真面目で正義感の強い主人公が、
横領事件を起こすまでのストーリーがメイン。
時系列で物語が進むのではなく、
まず、主人公の逃亡が先。
それがテレビや週刊誌で取り上げられ、
元同級生たちが事件を知ります。
そんな同級生たちも、
それぞれに複雑な家庭の問題を抱えていて、
それがサブストーリーとなって、
主人公の過去のストーリーと交互に展開します。
この物語に登場する女性のほとんどは、
お金を使うことによって、
満たされない心の隙間を埋めていきます。
そのお金の使いっぷりは見事ですが、
決して気持ちが良いものではありません。
物語には、悪人は出てきません。
普通の人たちばかりです。
でも、普通だからこそ、ちょっと怖い。
真の幸福とは何か、
真に心が満たされるには何が必要か、
そういうことを考えさせられる小説でした。
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