ハッピー・リタイアメント

  • 2013.04.21
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長崎のABC不動産のホンダです。

今日は本を紹介します。

「ハッピー・リタイアメント」

著者:浅田次郎

満足度:★★★★☆

長崎のABC不動産の部長のブログ

「鉄道員」「地下鉄に乗って」「天国までの100マイル」など、

数多くの名作を生み出した浅田次郎さんの2009年の作品。

この本のオープニングは、こう始まります。

ある有名小説家の自宅に、

30年前の借金の借用書を持った人物が現れます。

小説家は昔、事業で失敗し、

借金の未返済があったのです。

その借金は、すでに時効を過ぎており、

返済しなくてもよいお金。

しかし、今は小説家として成功し、お金はある。

法律に関係なく、

道義上の問題として、

小説家はそれを返済します。

これで、過去の苦い想い出から解放されたと・・・。

こういうプロローグです。

実はこの話、

著者の浅田次郎さんが体験した実話なのだそう。

この物語は、その体験をきっかけに作られた作品です。

ストーリーは、

退職間際のしがない財務官僚・樋口と、

叩き上げの陸上自衛隊員で二等陸佐の大友は、

ともに早期退職し、再就職先として、

全国中小企業振興会、通称「JAMS」に勤務することに。

このJAMS、実は業務実態のない天下り機関。

毎日、何をするわけでもなく、

ただ、定時の出退勤だけを繰り返し、

のんびり過ごしていればOK。

しかし、これまで真面目に仕事をしてきた二人は、

それに馴染めず、困惑していた。

ある日、二人は、時効が成立したJAMSの保証案件に対して、

債務者本人の意思確認をするという仕事をすることに。

内容は、返済義務のなくなった借金に対し、

返済しないという意思確認のために、

本人から直接、書類にサインをもらうというもの。

機械的な作業で終わるはずだったのに、

あろうことか、大友はその借金を回収してきてしまいます。

二人の教育係を兼ねていた、

JAMSの女性職員・立花葵は、

これをきっかけに二人と「ある仕事」を始める。

さて、三人が最後に行きつく、

「ハッピー・リタイアメント」とは?

というストーリーです。

おもしろくて、あっという間に読んでしまいます。

爽快で素敵なリタイアメント・ストーリー!

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