経済ってそういうことだったのか会議

  • 2012.06.29
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長崎のABC不動産のホンダです。

今日も本を紹介します。

「経済ってそういうことだったのか会議」

著者:佐藤雅彦、竹中平蔵

満足度:★★★★★(満点)

長崎のABC不動産の部長のブログ

最近、またブックオフで中古本を大人買いしてきました。

世界的に大ヒットした本や、

世界的に有名な人が書いた本なら、

普通の書店でもよく目につきますが、

国内で過去に普通にヒットした本は結構見落としてしまいます。

しかし、ブックオフではよく目に付くので不思議です。

この本も、もう10年以上前の本ですが、

一度読んでみたいと思っていた本です。

著者の一人、佐藤雅彦さんは、

あの「だんご3兄弟」をプロデュースした人です。

あの歌の作詞もしています。

元々、電通マンだったらしく、

湖池屋ポリンキーのCM、

NECの「バザールでござーる」などの

ヒット広告を生み出した人。

もう一人の竹中平蔵さんは、

経済学者で、この本が出た翌年から、

小泉内閣で経済財政政策担当大臣、

金融担当大臣、郵政民営化担当大臣などを務めた人。

そんなスゴイ人たちが対談形式で、

経済のことを話した内容がそのまま本になったものです。

誰かが聞き役になっているのではなく、

二人だけの会議。カフェで雑談してる感じ。

会話形式の本は、私は今まで敬遠してきましたが、

読んでみると、意外におもしろいです。

この本だから、この二人だから、

というのもあるかもしれませんが。

2000年の本なので、

リーマンショックのだいぶ前の話ですが、

今でも問題なく読めますし、勉強になります。

経済用語や経済の仕組みに重きを置いた解説本ではなく、

経済学を通じて社会のメカニズムを考える本です。

話は、エコノミクス(経済学)が、

ギリシャ語のオイコノミコス(共同体のあり方)を

語源としているというところから始まります。

株とか投資とか税とかというものが

経済学だと思っていた佐藤さんが、

竹中さんからこの語源の話を聞いて、

興味を持ったというのが始まりです。

だから、佐藤さんと同じように、

株とか投資とかを毛嫌いというか、

近づき難い存在だと思っている人には、

ピッタリの本です。

私も、株や投資はともかく、税の話は、

じんましんが出そうなくらい苦手なのですが、

この本はそういうものではないです。

税の話も出てきますけどね。

その章、飛ばしたくなりますけど、

ちょうど今、税の話はタイムリーなので、

しっかり読ませてもらいました。

消費税に関する考え方も多少変わりました。

私がこの本で刺激になったのは、

デファクトスタンダードに関する考え方です。

デファクトスタンダードとは、

事実上標準化した基準という意味です。

どちらが優れているか、

という問題ではなく、

どちらが先に市場を制したか、

という問題。

たとえば、ビデオのVHS。

ベータに勝ちました。

製品として優れていたわけではなく、

ソフトの多さ、

たとえばレンタルビデオ屋に並んでいる商品が

VHSのほうが少し多かった。

それを見た消費者は、

ビデオデッキを買うときにVHSを選ぶ。

そうすると、レンタルビデオ屋では、

VHSを借りるお客が増えるので、

ますますVHS商品を増やす。

これで勝負ありです。

家電店で売っている生テープでも

同じようなことが起きたと思います。

そういえば、もう「生テープ」という言葉、

完全に死後になりましたね。

20代の方、いや、もしかしたら、

30前半の方も知らないかも。

未記入の新品CD-Rのことを

「生CD」とか言わないですよね。

昔は未録音の新品テープのことを

「生テープ」と言ったんです(笑)

そんなことはどうでもいいとして、

このデファクトスタンダードといい、

経済学って、一言でいえば、

大人な世界なんだなと、

そう思いました。

自分の中の正義や価値観を

まったく抜きにして考えなきゃいけない。

私は苦手だなぁ。

もちろん事業は別ですけどね。

本書にも、ミッションステートメントの重要性や、

ビジネスが根差すところは、

自分の夢と体験であると書いてありました。

そういう話は大好きなんですけどね。

最後に、おまけで、

本に書いてあったジョークを。

タイタニックがいよいよ沈みそうになり、

船長が女性と子どもを先に逃がそうと、

男性の乗船客を説得して回る話です。

まず、イギリス人男性にこういいます。

「あなたはジェントルマンなんだから、

女性と子どもに譲りなさい」

次にアメリカ人にこういいます。

「ヒーローになりたかったら、

女性と子どもに譲りなさい」

次はドイツ人です。

「これはルールだから、

守らなくてはいけない」

最後に日本人へ。

「皆がそうしているから、

あなたもそうしなさい」

残念ですが、とても的を得ています(笑)

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