長崎のABC不動産のホンダです。
今日も本を紹介します。
「還るべき場所」
著者:笹本稜平
満足度:★★★★★(満点)
2008年に発売されて、去年、文庫化されたようです。
たまたま書店で、文庫版が平積みされていて、
表紙がこれだったんで、自称・登山家の私としては、
当然、手に取ったわけです。
文庫版で600ページほどのボリューム、
壮大な山岳小説です。
感動しました。素晴らしい。
ストーリーは、
4年前、主人公の翔平は、
ヒマヤラのK2で愛するパートナー・聖美を失い、
失意の日々を送っていた。
そんなとき、登山仲間の亮太から、
ヒマラヤへのアマチュア登山ツアーへ、
ガイドとして来ないかと誘われる。
翔平は、4年ぶりのヒマラヤに戻り、
自分を取り戻すことができるのか。
そして、ツアー参加者をガイドとして、
無事に登頂させることができるのか。
という内容です。
主人公と死んでしまった恋人の聖美、
ツアー会社の経営者の亮太は、
登山を通じて知り合った仲間です。
聖美は、どんなに危険な山でも、
生きて帰ることを信条としていて、
山で命を捨てることはあり得ない。
しかし、K2では、
パートナーの翔平を救うために、
自らのロープを切って、行方不明に。
翔平は、4年経った今でもそれが信じられず、
重くのしかかっていたのです。
登山を知らない方でも楽しめる小説です。
さらに、映画「バーティカル・リミット」や、
「アイガー北壁」を観た方なら、
この小説の世界をイメージしやすいと思います。
ツアーの後半では、
斜度60度くらいのところを登ってるみたいですが、
60度はたぶんほぼ直角に感じると思います。
スキー場の最上級コースが30度くらいですが、
あれを下から登ると考えるだけでもゾッとしますよね。
しかも、空気が薄くて、台風みたいな風が吹いてるところで。
それにしても、これを読んで、
ますます海外の山に挑みたくなりました。
さすがにヒマラヤは厳しいかもしれませんが、
モンブランやキリマンジャロ級の山々のうち、
どれか一つは行こうと思います。
私は一度やると言ったら絶対やる男。
しかし・・・
休み取れるかな。
たぶん、2週間くらいはかかります。
サラリーマンには、切実な問題です(笑)
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