長崎のABC不動産のホンダです。
今日は本を紹介します。
「超訳 鴎外の知恵」
訳者:出口汪
満足度:★★★★☆
夏目漱石と並ぶ文豪・森鴎外。
「舞姫」や「高瀬舟」などの作者として知られていますが、
実は陸軍の軍人としても、
軍医総監(中将クラス)まで昇りつめた人物です。
本書は、そんな鴎外の箴言集を超訳したものです。
超訳とは、原文に忠実な現代語訳ではなく、
分かりやすさを優先させて、訳者の観点から書き直すこと。
少なからず訳者の「読み方」「捉え方」が入っていると思われます。
もちろん、一冊に濃縮するためにセレクトするセンスも。
今回、モノの考え方、人との付き合い方、
女性との付き合い方(鴎外、男なので)、
夫婦のあり方(鴎外は離婚を経験しています)など、
どちらかといえば、対人関係に重きをおいたような本でした。
いくつか気になった部分を書き出してみます。
心胆の剣は鞘に収まっていても、
必要とあれば、いつでも抜く用意があるという気迫を持て。
怒りやすいのは、知恵が足りない証拠である。
自分の気分が左右いずれかに偏っているなら、
その偏向と反対の方向に重点を置け。
彼は他人が百万言を費やすことを、
顔つき一つでやってしまう。
常に晴れやかな表情で人と接しなさい。
晴れやかな表情を保つ秘訣は、良心である。
人は自分の価値をかけて世に問う時がある。
だから、どうでもいい小さいことは、
人並みにしておけばいいのだ。
人の行状を見て、それをおかしいなどと思うのは、
あなたの目にそれが珍しく映っているに過ぎない。
つまり、経験豊かな人から見れば妙などと思わないことも、
了見の狭い人から見ればおかしく見えるだけなのだ。
特に最後のは、本当にそのとおりだなと思いました。
自分の常識が実は常識ではなかったり、
そういうことよくあります。
それと、自分に興味がないことについて、
理解ができなかったりすることもよくあります。
長崎の海は、あまり波が高くないので、
サーフィンは盛んではありません。
私はここ数年、北アルプスなどで登山してみて、
不思議とサーフィンを楽しむ人の気持ちが分かるようになってきました。
山と海ではぜんぜん違いますが、
多少、了見の広がりがあったように思います。
もっと言うと、
ダンスや音楽、フィギュア、アニメ・・・、
私がこれまでにふれたことのない世界も、
楽しさまでは分からないにしても、
少なくとも否定はしなくなりました。
どんな趣味にも、その人なりの楽しみがあるのだと、
そう思うようになったからです。
逆に、その人を惹きつける魅力はいったい何なのか、
それを聞いてみるのもすごくいいなと。
「いつも晴れやかな表情で」というのもいいですね。
斎藤一人さんも言っていましたが、
上機嫌でいることは大事なようです。
確かにすぐに怒ったり、不機嫌になったりするのは、
知恵や思慮が足りないのかもしれません。
+++++++++++++++++++++++++
長崎市のお部屋探しなら、ABC不動産へ!
ホームページはコチラ→ 『長崎賃貸ネット』
魅力ある物件だけを集めた特別版→『長崎賃貸セレクト』
+++++++++++++++++++++++++